安全を守る取り組み

~児玉病院の取り組み~

患者様の転倒予防への取り組みについて

長期の透析により、自分では『大丈夫』と感じていても、透析後は特に転倒の危険性は高くなります。私達は、患者様が骨折等で入院されることなく、元気に外来通院をしていただきたいとの思いで病院を挙げて転倒予防に取り組んでいます。 当院へ初めて通院される患者様には、私共で、患者様にどれくらいの転倒の危険性があるか判断させて頂きます。それを数字に変えて、危険度Ⅰ~Ⅲ(数字が大きいほど危険性が高い)に分けています。
危険度が高い(Ⅱ以上)患者様には、ご自分でもご家族様にも注意していただくことが必要になってきます。 危険度がⅡ以上の患者様につきましては、病院内での移動や予防方法を患者様と相談のもと決めさせていただいております。

災害への取り組み

災害対策委員会の設置

災害対策委員会の設置目的
患者様および職員の安全、透析機器の災害等を検討し、災害時における被害を最小限におさえる。
対象:患者様・職員・院内機器

 

活動内容

  • (1)月1回委員会開催
  • (2)災害・備品の整備
  • 各勉強会(災害関連)への参加
  • 患者情報カードの管理、提供(1年ごとに更新)
  • 災害マニュアルの作成、整備
  • 災害教室実施(年1回)
  • 自主訓練実施(緊急離脱等 スタッフ教育)

防災の手引き患者情報カードの管理

水質管理

※透析液清浄化への取り組み
長期合併症予防のためには、透析液の清浄化は必要不可欠とされています。 血液透析では、透析効果を一定にするため毎分400~500ml(1回の透析治療で約120~180L:ドラム缶約1本分)の透析液が必要です。透析液の作製には水道水を使用していますが、そのままの使用では、安全で正確な透析液は作製できません。

当院では、水処理装置(逆浸透法精製水製造装置)やETRF(カットフィルター)を用いて、水道水の中に含まれている不純物(金属イオン・残留塩素・エンドトキシンなど)を限りなく除去した透析用水(RO水)を作製し使用しています。

また当院では、オンラインHDFも実施していますので、清浄化された透析液が確保されているか確認のため、『日本透析医学会の透析液水基準のガイドライン』に沿って毎月、生菌・エンドトキシン検査を実施して超純粋透析液の水質基準を良好な結果で達成しています。

(※)日本透析医学会『透析液基準と血液浄化器性能評価基準2008』より抜粋

 

エンドトキシン 細菌数
透析用水(RO水) 0.050EU/ml未満 100CFU/ml未満
標準透析液 0.050EU/ml未満 100CFU/ml未満
超純粋透析液 0.001EU/ml未満 0.1CFU/ml未満

水道水 生菌培養前1週間後水道水 生菌培養後

透析用水(RO水)生菌培養前1週間後透析用水(RO水)生菌培養後